市民地質学者が地球に関連した話題を中心として様々な話題を提供するブログです.
×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
落合恵子,2012,てんつく怒髪-3.11,それからの日々.岩波書店,172pp.
3.11の東日本大震災以来,膨大な情報が発信されている.中でも,マスコミを通じての情報量は極めて多い.一般市民が震災について情報を得るのは,新聞,雑誌,書籍である.ここでは,一般書店で入手できる東日本大震災・原発震災についての出版物を中心に紹介し,マスコミを通じての意見分布を探ってみたい.
第一弾.3.11以来の著者のブログ,信濃毎日新聞の記事をまとめたものである.表題の通り,原発震災に対する政府や電力会社の対応への怒りを表した本である.今までの原子力行政への不信感が出発点で,再稼働NO,原発NOを主張している.関係した政治家・技術者は,この怒りを虚心坦懐に受け止めなければならないだろう.専門家の倫理が問われている.
「原子力ムラ」に象徴される「原発的体質」(癒着,隠ぺい,欺まん,民意への裏切り等)を問い続けたいと主張している.今こそ,政治家を含む専門家はこれにどう応えるかが問われている.
PR
先日、卒業生の一人が来室した。
今、放射性廃棄物の処理についての仕事をしているとのこと。
極めて重要な仕事なので、おおいに頑張ってほしいと話した。
日本の将来を左右するような仕事かもしれない。
卒業生が、このように重要な場面で活躍していることを誇りに思う。
ところで、その折にeBookの話がでた。
私自身eBookの編集に関わっていながら、eBookそのものを購入したことがなかった。
コンテンツが貧弱だというのが第一の理由。
しかし、彼と一緒に検索してみるとそれなりの内容の本も出版されていることが分かった。
何冊かためしの購入してみた。
その中の一冊。
「大洪水時代」。
手塚治虫の漫画で、昭和30年のおもしろブック8月号の付録である。
子供のころ、何度も読み直してぼろぼろになっていた。
今回読み直してみたが、かなり正確に内容を覚えていたのには自分ながらびっくりしている。
日本政府が秘密裏に北極海に建設していた原子力要塞が大爆発を起こしたために大津波が発生し、日本列島が沈没してしまうという話である。
今読むと、なんとも身につまされる話ではないか!
最後のページ・・・
「人類はまだまだほろびはしないでしょう・・・」
印象的である。
3.11のような事態は想像できなかった訳では無いのだと思う。
さまざまな理由から、想像力をあえて押さえつけてしまっていたのかもしれない。
漫画を読みながらこんなことを考えた。
あわせて「渚にて-人類最後の日-」(ネビル・シュート)も読んでいるが、こちらはやるせないな。
今、放射性廃棄物の処理についての仕事をしているとのこと。
極めて重要な仕事なので、おおいに頑張ってほしいと話した。
日本の将来を左右するような仕事かもしれない。
卒業生が、このように重要な場面で活躍していることを誇りに思う。
ところで、その折にeBookの話がでた。
私自身eBookの編集に関わっていながら、eBookそのものを購入したことがなかった。
コンテンツが貧弱だというのが第一の理由。
しかし、彼と一緒に検索してみるとそれなりの内容の本も出版されていることが分かった。
何冊かためしの購入してみた。
その中の一冊。
「大洪水時代」。
手塚治虫の漫画で、昭和30年のおもしろブック8月号の付録である。
子供のころ、何度も読み直してぼろぼろになっていた。
今回読み直してみたが、かなり正確に内容を覚えていたのには自分ながらびっくりしている。
日本政府が秘密裏に北極海に建設していた原子力要塞が大爆発を起こしたために大津波が発生し、日本列島が沈没してしまうという話である。
今読むと、なんとも身につまされる話ではないか!
最後のページ・・・
「人類はまだまだほろびはしないでしょう・・・」
印象的である。
3.11のような事態は想像できなかった訳では無いのだと思う。
さまざまな理由から、想像力をあえて押さえつけてしまっていたのかもしれない。
漫画を読みながらこんなことを考えた。
あわせて「渚にて-人類最後の日-」(ネビル・シュート)も読んでいるが、こちらはやるせないな。
サイエンスに正面から携わり,それを楽しむためには,自由な精神が必要だと言うことを再認識させられる本である.
しかし,私の周辺でも現実はそれとはほど遠いことが多いと感じている.
能力とチャンスに恵まれた者のみに許されたことなのかもしれないが,この日本においても研究の現場である大学でこの基本的な精神は意識されなければならないのだと思う.
本書の中で,8章「チャレンジャー」と10章「死ぬ」ことが興味深かった.
8章では1986年に起こったチャレンジャー号の爆発事故以後の調査委員会におけるファインマンの活躍を紹介している.
産・官・軍のそれぞれの思惑の中で,純粋に科学的立場から爆発原因を追及していく姿には感動すら覚える.
振り返ってみると,福島の原発事故の原因調査でも状況は同じなのかもしれない.
科学者の国家的事業への関わり方について学ぶところの多い一つの例だと思う.
10章は,ファインマンの臨終の紹介である. だれでもいずれは迎える臨終だが,こんな迎え方もあるのだと考えさせられた.
ジオパークインタープリターの方におすすめの本である.
インタープリターの説明も,もっとも基本となる知識が確実な場合,迫力がでてくる.
全般でプレートテクトニクスの説明が,後半で具体的な山のできかたの解説がなされている.
日本列島の地質を理解するためには,プレートテクトニクスの理解が必須であるが,この本は丁寧にかつ分かり易く説明している.
古典的造山論から大陸移動説を経て,プレートテクトニクスへの発展という過程がきちんと説明されている.
日本列島はプレートの沈み込み帯の変動帯という点で特徴づけられる.
これを「板没する国」と表現しているところは,なかなか良い.
ただ,p20の地質時代区分の表に「第三紀」がのこっているのが,残念である.
国際的にも,日本でも第三紀は使わないことになっている.
この4月から使われる高等学校の教科書でも削除されている.
できの良い本だけに残念である.
カレンダー
11 | 2024/12 | 01 |
S | M | T | W | T | F | S |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 |
8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 |
15 | 16 | 17 | 18 | 19 | 20 | 21 |
22 | 23 | 24 | 25 | 26 | 27 | 28 |
29 | 30 | 31 |
リンク
カテゴリー
フリーエリア
最新記事
最新トラックバック
プロフィール
HN:
天野一男
HP:
性別:
男性
自己紹介:
☆茨城大学名誉教授
☆東京大学空間情報科学研究センター・客員研究員
☆日本大学文理学部自然科学研究所・上席研究員
☆一般社団法人日本地質学会理事,ジオパーク支援委員会・委員長,
技術者教育委員会・委員長
☆茨城県北ジオパーク推進協議会顧問
☆東京大学空間情報科学研究センター・客員研究員
☆日本大学文理学部自然科学研究所・上席研究員
☆一般社団法人日本地質学会理事,ジオパーク支援委員会・委員長,
技術者教育委員会・委員長
☆茨城県北ジオパーク推進協議会顧問
ブログ内検索
アーカイブ
最古記事
(02/24)
(02/25)
(02/26)
(02/27)
(02/27)
P R
アクセス解析
カウンター