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文科省が「2015年度英語教育力状況調査」結果を報告した.それによると,我茨城県は,中学が47都道府県中12位であったが,高等学校はなんと42位であった.こんな結果を見ると,瞬間的に茨城県はここでも遅れていると思ってしまい,なんの論拠もなく茨城県が好感度最下位ということと結び付けてしまう.この種の議論は良くある.

しかし,ここで冷静にならなければならない.なぜ文科省は,全国の都道府県に順位をつけてあおるのか考えなければならないと思う.ここで言っている英語教育が本当に青少年の教育にとって必要欠くべからざるものなのか?

最近強調されている英語能力はコミュニケーションができるものである.まずは話せて,聞けることが重要視されている.確かに,英語でコミュニケーションが取れれば世界は広がる.その上,読めて書ければ,活躍の場はグローバルに広がるかもしれない.

ただ,このような英語力を必要とする者が日本人の全人口の何パーセント必要なのか.ほとんどの日本人が英語によるコミュニケーションが取れなければならなのかは真剣に検討する必要がある.多くの議論はグローバル化した世界の中での日本の生き残りというような切羽詰まったことが前提になっているような気がする.

日本語の能力が不十分なうちに英語をつめこむと,子ども達の思考能力を落としてしまうという指摘が盛んになされているにも関わらず,文科省が前のめりに初等中等教育での英語教育を推進していくことに疑問を感じる.
言い古されたことではあるが,まずは日本語によるコミュニケーション能力をつけることと,日本語で論理的に考える能力をつける訓練が必要であることを再認識し,この前のめりの英語教育推進に対して冷静に対応することが必要である.


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ある知人から昔言われたこと.
「年をとってくると,ああはなりたくないと思っていたような人と同じになってしまいそうで恐ろしい!」.
周りを見渡すと,そんな人が沢山いた.
困ったものだと他人事のように思っていた.

でも,自分が年をとってみると,自分自身が同じ路をたどっていることに気づき,唖然とすることが多い.
よほど強い意志や信念がないと,人間はその時々で都合のよいように変わってしまう.
若い時よりも,あらゆる場面で用心しないとそうなってしまう.

ある方のfacebookの記事への私のコメントを再録する.
 たまたま母校松本深志高校で昔使われていた政治経済の補助教材(昭和52年度)を見ました.そこにこんなことが書いてありました.『知識人の類型は,A型:意識的,無意識的に体制を維持,指導する役割を果たす者.B型:体制の現状に批判的で,いろいろな不満を抱きながらも結局は現状に妥協する者.C型:反体制運動の側に立つ者,この中にはA型を目指したのが挫折してC型になった者もいる.反権力組織の中にも「権力志向型」の人間がいる.変革期におけるC型は,改革達成時にはA型に転化する.』高校生に対して,こんな授業をしていた教師がいたんです.

もっと些細なことでも,自分が妥協し堕落していく場面がいたるところにあることを日々感じている.

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 広島,長崎の原爆に関連してテレビでの報道が多くなされている.そんな中で気になることがある.それは,最近,学校において被爆者体験談を聞く機会が急速に減っているという報道である.被爆者が高齢化しているというのが一つの理由だが,これは理解できる.しかし,もう一つの理由が気になるのである.曰く,「敗戦から長い年月がたち今の子ども達は戦争については実感がなくなっている.したがって,そのような子ども達に原爆の悲惨な事実をそのまま伝えても良いのだろうか?子どもにとってトラウマになってしまうのではないか?子ども達には残酷な話を聞かせたくない」.こんな意見を教育現場の教師が言っているのである.

 正直とんでもないことを言っていると感じた.人間は戦争という場では,どんな酷いことをしでかすのか.そのような人間の暗部を,子どもの時から知るべきだと思う.真実を知って,それをきちんと理解し,自分の生き方に活かせるような強い子どもを育てるのが教師ではないのかと思う.教師自体が弱体化しているのだろうか?被爆体験者の話はいろいろな形で子ども達につたえなければならない.そうでないと,将来戦争をしてしまう人間を作ってしまうのではないかと心配である.

 戦後70年,政治,教育,科学,技術などさまざまな面で,倫理的な劣化が起こっていると思うことが多い.気持ちの悪い時代になりつつあると感じる.

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茨城県の平磯海岸でひろった,穿孔貝による穴が沢山あいている砂岩である.
この穴に息を上手く吹き込んでやると音がでる.
私は,この種の岩石を見つけると,必ず吹いてみる.
吹く度に,古代人の石笛というのは,こんなものだったかもしれないと思っていた.

最近読んだ本に面白いことが書いてあった.
縄文時代の石笛には穴が2つしかなく,2つの音だけがでるのだそうだ.
そして,その音の間隔は4度になっている.
この4度の音程が,世界の民族音楽の音階の柱となっている.
マーラーの交響曲1番のモチーフがこの4度の音階だとのこと.
第一番のユニークさが,ここにあるという.
ところで,この交響曲の中では郭公も,4度の音程差で鳴いている.
ちなみに,ベートーベンの田園では,郭公は3度で鳴いている.

こんな話も,ジオサイトでの説明に加えられれば面白いかもしれない.
参考文献:柴田南雄(1984)グスタフ・マーラー.岩波新書,208pp.


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TIMEの9月1日号のカバーストーリーは福島第一原発の記事。
表紙の「HOW THE FUKUSHIMA CATASTROPHE HAS REVEALED THE CRACS IN JAPANESE SOCIETY」は鋭い指摘だと思う。
福島第一原発については,安定状態とはほど遠いという内容の記事である。
にも関わらず,どうして東京オリンピックなのかという問いかけも厳しい。

太田昌克:日米〈核〉同盟−原爆,核の傘,フクシマ(岩波新書)も併せて読むと,日本が現在おかれている状況が見えてきてゾッとする。
原発を続けるにしてもやめるにしても,使用済み核燃料再処理という重大な問題がある。
そして,再処理を軸とした軽水炉サイクル事業は,簡単にはやめられないという。
それは「かっぱえびせん」のように「やめられない,とまらない」というのである。
このような事実は,国民一人一人が知っていなければならないことだと思う。

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☆茨城大学理学部:教授
☆茨城県北ジオパーク推進協議会・運営委員会:委員長
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